第1回 「はじめての旦那ごはん部」で講師をしました

青森県 環境生活部 青少年・男女共同参画課による既婚男性限定の料理教室「はじめての旦那ごはん部」が2019年9月20日に開催され、古川家がその講師として依頼をいただきました。

地元新聞のデーリー東北でも紹介されたイベントです。青森県内で6歳未満の子どもがいる夫婦における1日あたりの家事・育児時間は夫が1時間1分、妻が6時間5分だそうです。

その差は5時間以上!そこで家庭における夫婦間の対等なパートナーシップ形成を目指した活動の一環として、「はじめての旦那ごはん部(Facebookページ」がスタート。

ありがたいことに古川家ごはんもたびたび紹介していただいて、料理教室の当日を迎えることとなりました。

はじめての包丁でも料理はできる!?

参加者の方は料理経験も様々で、包丁を持つのは今回がはじめてという方も。最初に自己紹介を兼ねてみなさんに1人ずつ参加理由を尋ねてみました。

共働きで時間をうまく作れず外食などに頼ってしまう。子どもが生まれるから手伝えることを増やしたい。育休中なのでレパートリーを増やしたい。妻をあっと驚かせたい(笑)

夫という立場で家族に対して何かできることを増やしたいと相談して、快く送り出してくれたご家庭もあるようです。みなさん前向きな気持ちからの参加だったので、少しでも役立つことを提供できればと古川家もあれこれ考えて準備していました。

スキルにバラツキがあることは事前に分かっていたので、なるべく手軽でケガの危険が少ないレシピを。後は調理だけでなく、調理環境についての重要性をお話ししました。

キッチンには流れがある

いざ料理にチャレンジ!といっても、調理器具や食器の場所はもちろん、食材の保管状況やゴミの処理も知る必要があります。買い出しの段階から一緒にできればもっといいのでしょうけど、買い物も1食分だけでは考えていませんし、最寄りのスーパーの品揃えや献立の組み立てと、目の前の食事をどうするだけにとどまりません。

キッチンは家の中でも重要な場所です。その環境を作って動かしている人には、その人なりの流れやルールがあります。食事を代わりに作ってくれるという人が張り切るのは喜ばしいことですが、それまで築き上げてきた環境が壊されたり想定外のことが起きてしまうと「自分がやるからいい」となってしまうかもしれません。

料理教室ですが調理に早速いきましょう!とはしませんでした。まず料理に不慣れな人ができることってなんだろう?というお話をさせてもらいました。

何を作りたいとか以前に、キッチンの流れについての情報収集をオススメしました。

ひとりで料理をできることが目標ではないはずなんです。家族の助けになることが重要なのですから、代わりになれることよりも「普段の流れに入って手伝える」ことがもっと効果的だったりします。

ひとつ関心を持てば視点が変わる

ゴミ出しだけでなく、料理を通してゴミの分別やゴミを出すサイクルに注目するかもしれません。そうなってくると、今までなんとなく「家事」という一言で片付けていたものが、ずいぶんと複雑に細かい仕事が連鎖していることも見えてきます。

そうすると、パートナーが何を配慮してたり、どんな流れで動いているのか見えてくるはずです。そして自分もその流れにのっていたことも。すると自然と質問が出てきたり、ねぎらいの言葉もでてきたり・・・しませんかね?そうなると古川家は思ってるんですけども(笑)

古川家では一般的に「料理」と呼んでいる行為を「調理」と呼び、食事を通して家族の健康管理やコミュニケーションも含めて発生する活動を「料理」と呼んでいます。

そして、料理を含めて食材から感じる季節や体調の変化、記念日などのイベントや家族として人間としての活動などなど広い意味で「食」と考えています。そこに共感してもらえることが増えると古川家としては嬉しい限りです。

前置きはさておき、今回の料理教室が新しいきっかけになることが大事でしたし、おいしいものを食べて不満な人はいないでしょうし、楽しく調理できたら何よりですよね。

作るのは4品、温かいものは同時に完成させる!

食事を日々つくっている方にとってのミッション、できたてがおいしいものをタイミング良く同時に完成させる!食べる側にとっては最高に嬉しいんですけど、作る側にとっては高い難易度です。しかも洗い物をへらしつつ・・・安全なのはもちろんですね。

  1. 旬魚のソテー
  2. おろしソースのパスタ
  3. キュウリのたたき
  4. タルタルソース

古川家のレシピで大事にしているのは「いつものスーパーで気軽に買える食材のみ」という点です。今回は鮭を使用しましたが「旬魚」としたのは季節によって魚が変わるからです。

それと、お肉は使い勝手よいけど魚は・・・というケース多くないですか?なので魚のレシピができれば、お肉の枠を邪魔しないので食べる側も作る側も助かるのではと。

おろしソースのパスタは、フライパンを使わないのがポイントです。手軽だけどかさ増しもしてあるので、意外に食べ応えあって満足できます。

キュウリのたたきはおつまみ兼用です(笑)保存もききますし、醤油とショウガなど味を変えるのも難しくありません。

タルタルソースは調理の途中で出てくる余り野菜を使っています。しかも「粗みじん」で食感を楽しめるようにするので、包丁を使ったことない人でも作れます。包丁をもった手だけで適当な大きさに食材を刻むだけですからね。お子様との調理にも使えるかも。

当日はグループに別れての調理でした。レシピ+流れが分かる資料を配付して、こちらで指示を出してタイミングをそろえながらの進行でした。

おろしソースは汁ごと使います
袋に入れて調理すればそのまま冷蔵庫で保管も
粗みじんは大きさが揃わない方がおいしい!

味付けは最終的に食べた人が「おいしい」と思ったらOK

味付けに自信がない。経験が少ないとやはりそう思うようです。ですが、味付けに正解はないので、自分が食べておいしいと思えばOKです。家庭によって当然違いますし、出身や生まれ育った環境、普段の食事でも好みは違います。

最初からこの味!と決められたらすごいですが、食べる人だけでなく食べる状況とか一緒に食卓に上がっているものとの相性でも感じ方は変わってきます。誰もが食べておいしいと思う味があったら・・・現実はそうもいきませんね(笑)

今回はグループワークでしたし、誰かが味付けしたものをベースに自分はこっちが好みだなと、判断基準ができることこそ大事かなと思います。

実際のところ、味付けは少し薄めにしておいて、濃いめが好きな人は食卓で塩をかけたりで良いと思います。香りが欲しい人は取り分けた皿でオイルや薬味を追加したり。食べ方は自由であって、自由にできるために味付けは固定しない方が結果的にベターというのが古川家の考え方です。その方が使い回してレパートリーを広げやすくなるというメリットもあります。

古川家のレシピは酸味をよく使います。男性だと苦手な人が多いのでは・・・と思ったのですが、予想通りでもありつつ、そこはあえて(笑)

色々な味のバリエーションを自分の舌に覚えさせると、自然と味付けの幅も広がります。

さしすせそを守れば大丈夫
触らず待つ!弱い火なら焦げず失敗もしません

ソースはからめるだけ
香り付けは1番最後!

グループ交流もできて楽しく終了

事前に主催者側で調理スキルを考慮してグループ分けしてくれていたのですが、どのグループも楽しそうでした!

味付けのところは1グループずつだったので時間がかかったところもあるのですが、逆にグループごとの様子を見られて良かったと思います。

マミィのサポートもあって、どのグループも想像をはるかに超えてスムーズでした。食事中も色々と話が盛り上がっていたようですし、それぞれ発見があったようです。

品数を増やすことは難しいと思っていたけど、意外と手軽にできることが分かったなど嬉しい声もありました。

レシピの内容自体も満足してもらえたようです。マミィから自家製パンと残り食材を使ったサラダとスープの差し入れもあって。

男性のみの料理教室というのは初でしたが、発見も多く古川家にとっても良い刺激と発見をたくさんいただきました。

ワンプレートって見た目もいいし撮影もしやすいです

ご自宅での実戦が楽しみです。冒頭で参加者にも伝えていたのですが「無理せず続けること」が大事だと思います。あまり最初から張り切ってしまうと疲れ果ててしまうので。最初から調理ではなく、食器の片付けだけでも良いと思います。元からの流れを大事にしつつ少しずつ自分ができる領域を広げて自信をつけることが一番の近道に思います。

家事とは家のこと、つまり自分のことですから無くなるものでもありません。手伝いからスタートして最適化していって分業に落ちつくかもしれません。それでも、どちらかが体調不良や急な用事で動けないときに、どうしよう!?ではなく、じゃあここを交代しようといった動きができるとお互いに心強いですよね。

今回のチャレンジで少しでも各家庭に役立つポイントがあれば幸いです。貴重な機会をありがとうございました!

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